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PAとは
PA(Public Adress)は直訳すると「大衆伝達・公衆に伝える」という意味で、マイクやアンプ・ミキサー・スピーカーなどの音響機器を指した言葉です。
また拡声・大衆伝達に関わる業務自体を「PA」と呼んだり、音響機器を扱うスタッフを指して「PA」と呼んだりします。
参考に、私たちが普段行うPA業務は主に以下になります。
- 音響機材をお客様の元へ届ける(運搬)
- 音響機材を設営・撤収する(搬入出・設営)
- 音出し確認、調整を行う(サウンドチェック)
- 本番の調整を行う(オペレート)
音の流れ
まずは一連の音と信号の流れを知ることが大切です。
- 最初にマイクで音声(空気の振動)を拾い、電気信号へ変換します。
- マイクからの信号をケーブルで伝達し、ミキサーで音を調整します。
- ミキサーで調整した音をパワーアンプで増幅します。
- パワーアンプで増幅した信号でスピーカーを駆動し音を出します。
※マイクは空気の振動を電気信号に変える、スピーカーは電気信号を空気の振動に変える。役割は逆ですが仕組みは同じなんですね。
設営の手順
次に現場での音響機材の設営での流れを説明します。
- 機材を適切な位置に配置します。配線してしまうと後から動かすことは困難なので、あらかじめ設置場所を決めていきます。
- 場所が決まったら電源を確保します。機材は電源がないと何もできないので、優先的に確保しましょう。
- その他のケーブルを接続します。最初はスピーカーからチェックするためアウト側(スピーカー側)から接続することが多いです。
- スピーカーやマイクが正しく接続されているかチェックします。
※あくまで一般的な小規模現場での流れなので例外も多々あります。
マイクの種類
設営の流れがわかったところで、次はそれぞれの機材を詳しく見ていきましょう。
まずはマイクについてです。
PA現場では大きく分けて2種類のマイクを使います。
- ダイナミックマイク
比較的シンプルな構造のため、頑丈で環境変化にも強く、高い音圧にも耐えられるPAで最も多く使われるマイクです。
- コンデンサーマイク
使用に電源を必要とする複雑な構造で、衝撃や環境変化に弱い傾向がありますが、広い周波数特性を持ち、繊細な収音が可能です。
マイクスタンドの立て方
次はマイクのスタンドへの取り付けです。
- 三脚部の下側のノブを緩めて、三脚部分を下まで出して固定します。真ん中の部分が床に触れていると床の振動も拾ってしまうので3脚以外の部分は床に触れないようにしましょう。
- 三脚を目一杯広げます。
- 上部のノブを緩めてマイク(マイクホルダー)を取り付けます。マイクスタンド側を回して取り付けてください。
- 全てのノブがきちんと締まっていること、マイクが正しく取り付けられていることを確認して完成です。 ※SM58の場合は丸ポチが上に来るように付けるとケーブルを付けやすいです。
ミキサーの役割
マイクの次はミキサーです。
まずはミキサーの主な役割を知りましょう。
- 音声信号をまとめる
ボーカルマイク、楽器のマイク、パソコン音源、など様々な音声信号をまとめる役割があります。
まとめた音声信号はステレオ(LR)の2回線でパワーアンプに送ります。 - 音量を調整しオペレートしやすくする
実はマイクやキーボードから出てくる信号は大きさが違います。
フェーダーは規定値(ユニティ)にして、GAINで各音声信号のレベルを均します。本番中の音量調整は基本フェーダーで行います。 - 音声信号の音色を調整する
EQで特定の周波数をブースト(増幅)・カット(減衰)して音質を調整します。
基本は原音をありのまま拡声するのが理想ですが、多くの音が混じって聞こえにくいパートがあるときはEQの調整でそれぞれの音を聞きやすくします。
各部の名称と機能(ミキサー)
- GAIN(ゲイン)
マイクや楽器の入力ゲイン(GAIN)を調整するツマミ。
フェーダーは規定値(ユニティ)にしてGAINで信号レベルを均します。 - EQ(イコライザー)
音質を調整するツマミ。このミキサーはHi(高音域) Mid(中音域) Low(低音域)に分かれてます。 - MUTE(ミュート)
信号をOFFにするボタン。一時的に音を出したくない状況で使います。 - フェーダー
マスターフェーダーに送る信号の量を調整するエリア。 - マスターフェーダー
ステレオ(LR)から出力される信号の量を調整するエリア。 - input
入力信号が入ってくるエリア。マイクや楽器に繋がったケーブルを接続します。 - output
さまざまな信号が出力されるエリア。ここから出力系機材(パワーアンプなど)に接続します。
パワーアンプとパワード・パッシブ
パワーアンプは、ミキサーから送られる電気信号をスピーカーで鳴らせるレベルまで増幅するための機器です。
パワーアンプを内蔵した機材は「パワード」が付くことがあります。
逆にパワーアンプを内蔵していない機材は「パッシブ」と付くことがあります。
- パワーアンプ内蔵スピーカーは「パワードスピーカー」
- パワーアンプが入ってないスピーカーは「パッシブスピーカー」
パッシブスピーカーはパワーアンプからスピーカーを動かす電力も供給されているので、電源を必要としません。
写真左のYAMAHA DBR12を見ると音量を調整するツマミや電源ケーブルを指す場所がありますが、右のYAMAHA CBR12には接続端子しかないことがわかります。
スピーカーの立て方
各種ケーブルについて
まずは形と名前、使用する場所を覚えていきましょう。
- マイクケーブル
マイクとミキサー、ミキサーとパワーアンプを接続するときに使います。
外すときはレバーを押しながら外します。 - スピーカーケーブル
パワーアンプとスピーカーを接続するときに使います。
増幅された電流に耐えられるようマイクケーブルよりも太めな設計。
接続するときは挿したあとに回すとカチッとロックされます。 - シールドケーブル
ギターやベース・キーボードなど楽器類と機材を接続するときに使います。
よく使うのはギター・ベースとギター・ベースアンプです。
お客様ご自身で持参されることが多いケーブルです。
各種端子について
まずは形と名前を覚えられればOKです。
- キャノン(XLR)
正式名称はXLR端子。
マイクやミキサーの入出力部分に配置されることが多いです。 - スピコン
弊社のスピーカーケーブルは主にスピコン端子です。
パワーアンプの出力端子や、スピーカーの入力端子によく見られます。 - TSフォン
シールドケーブルで見られるような棒状の端子を通称フォン(phone)端子と言います。
フォン端子の中でも黒い線(絶縁体)が1本のタイプがTSフォンです。 - TRSフォン
フォン端子の中でも黒い線(絶縁体)が2本のタイプがTRSフォンです。
XLR端子の接続方法
- XLR端子の挿し方
カチッとなるまで挿し込みます。
カチッとならないタイプは奥まで挿し込む意識でお願いします。 - XLR端子メスの外し方
端子側の出っ張りを押しながら外します。 - XLR端子オスの外し方
機材本体側の出っ張りを押しながら外します。
スピコン端子の接続方法
八の字巻
- 時計回りにねじりながら巻く(順巻き)
- 少し長めに持って反時計回りにねじりながら巻く(逆巻き)
逆巻きのときは必ずコードが交差します - 時計回りにねじりながら巻く(順巻き)
順巻きのときは交差しない - 反時計回りにねじりながら巻く(逆巻き)
- 巻き切れるまで1〜4を繰り返したら、ベルクロで留めて完成
